ふれあいコープ ストーリー集

Stories

あなたとつなぐ手で、
人生はもっと輝く。

「あなた」と「わたし」がいるから、
手をつなげる。
今の自分から一歩踏みだす勇気をくれて、
しあわせを連鎖させる、手のぬくもり。
誰かと手をとりあうことで、暮らしはもっときらめく。

たくさんの人と人が手を取り合い、共に明るい未来へと進んでいく。
それが、私たちふれあいコープが目指す地域共生社会。
様々な福祉サービスを通して、
この手で、今日もあなたの大切な人を笑顔に。
いままでも、そしてこれからも。

もう一度、歩ける喜びにあふれて。

もう一度、歩ける
喜びにあふれて。

医者からは、もう自分で歩くのは難しいと言われていた。 病気の後遺症で半身が思うように動かず、車椅子が当たり前になっていたある日、家族の勧めで訪れたふれあいコープのデイサービス。 まるで地域の集会所のようなアットホームな雰囲気は、想像していたものとは少し感じが違った。

「それでは今日もお散歩に行きましょう!」 元気な職員さんたちに連れられて車椅子で外に出ると、街の風を感じて、久々に少し気持ちが晴れた。

ちょうどその頃、姪っ子から結婚の知らせが届いた。姪っ子の結婚式に出られるように頑張ろう。気がつけば私はデイに通うのが楽しみになっていた。 足をつけて椅子に座る、体操をする、町内を散歩する…何気ない日々をふれあいコープで過ごす中で、夢中になれることが見つかった。

1年が過ぎたある日、車椅子ではなく自分の足で散歩に出た。久しぶりに踏みしめる地面。暖かい日差しと優しい風に包まれて、私はもう一度歩ける喜びが胸にあふれていた。

念願だった姪っ子の結婚式にも、しっかりと歩いて参列した。去年からは想像できないほど、自分らしい姿になれた。

もう一度、歩ける喜びにあふれて。

写真はイメージです

あきらめなかったから、今が楽しいの。

あきらめなかったから、
今が楽しいの。

「あきらめて、ここにきたのよ」老人ホームに入所する日、職員さんに投げかけた言葉。幼い頃から体が動かない不自由があったけれど、目も耳も頭もしっかりしていた。

入所してから何をしても気持ちが動かない日々。浮かない表情をみて「ここからバードウオッチングができますよ」と、担当の職員さんが部屋の窓から見える公園を指差し教えてくれた。

元日本野鳥の会だった職員さんと始まった野鳥の定点観察。生き物の見せる表情がかわいくて、気がつけば鳥たちの日々の暮らしを観察することが楽しみになっていた。
夢中になっているうちに、里親を探す子猫のお世話も私の担当に。ちいさな友人から生きている理由をもらったようだった。

喜怒哀楽を織り交ぜて「毎日が楽しい!」そう思えるようになったら、不思議と生きる意欲が次々とわいてきた。 大好きなアーティストのコンサートにも職員さんと一緒に行くことができて、何年ぶりか心からわくわくした。

毎日みんなの幸せを願えるようになった今、ずっと私の心のなかにあった『あきらめ』が、いつしか『楽しく生きていきたい』に変わっていた。

あきらめなかったから、今が楽しいの。

写真はイメージです

わたし、介護の仕事がしたい!

わたし、介護の仕事がしたい!

一緒に暮らしている大好きなおばあちゃんが、ショートステイに通いはじめた。糖尿病を患っていて、ここのところ調子が悪そうだった。
最初は渋々行っていたのが、ショートステイから帰ってくるとなんだが楽しそう。そんなおばあちゃんに元気をもらって、「介護の仕事いいかも」って思い始めた。

同年代の子になじめない私を幼い頃から見守ってくれた、大好きなおばあちゃんの力になりたい。何かに背中を押されるように、介護の通信教育を申し込んでいた。

家族と、ふれあいコープの職員さんに相談して、おばあちゃんのいる施設で週に1度のボランティアにも行き始めた。始めは戸惑ってばかりだったけれど、 みんなの優しさが私の緊張を解きほぐしてくれた。気づけば、自分のおばちゃんやおじいちゃんが増えたみたいで、毎週のボランティアが楽しみに。 今は本格的に介護の仕事を目指して勉強中。

「誰かの力になりたい」そう思うと、自然とやる気と勇気がわいてくる。「前よりなんだかいい顔してるね」って周りから言われるたび、笑顔と自信が増えていく。

わたし、介護の仕事がしたい!

写真はイメージです

もう、ひとりじゃない。

もう、
ひとりじゃない。

はじめての子育ては、母国である中国に両親を残して不安なままスタートした。仕事で多忙な夫は帰りも遅く、ほぼ一人での子育て。 なかなか会えない夫に抱っこされると子供は泣いてしまい、毎日の抱っこがたたってテニス肘になってしまった。 疲れ果ててリビングで大の字になり天井を見つめて「もう疲れた…」と涙がこぼれた。

心も体も限界を感じて、市の保健所に相談すると「おたがいさま」を紹介してくれた。子育て経験のある40代~60代のスタッフさん3名が週3回来てくれて、家事と子育てをサポート。
経験豊富な応援者さんたちそれぞれの目線での客観的な子育てや家事のアドバイスに救われた。何よりも、家族は中国で友人も東京、側にいて愚痴をこぼせる人、 相談できる人がいるのが本当に心強かった。

「子育てが落ち着いたら私も誰かの助けになれるように、おたがいさまの応援者に登録しよう」
そう思った私の隣で、子供が微笑んだ。
ひとりじゃない、安心と幸せを噛み締めた。

もう、ひとりじゃない。

写真はイメージです